赤城・足利

昨年11月初めに群馬県・赤城温泉郷に泊り、翌日 栃木県・足利學校を訪れた。

大宮駅で4人が揃いJR高崎線、両毛線、上毛電鉄(上毛電気鉄道)と乗り継ぎ大胡(おおご)駅に降りた。上毛電鉄の下り始発駅、中央前橋で最後尾の車両に乗ると自転車を持ち込む人がいてびっくり。メンバーのS氏はかなり前に乗ったことがあり、その時は鍬をかついだ農夫が入ってきたと言う。昔から近在の足となって利用されているようだ。

大胡からはバスで赤城山麓にある赤城神社に着く。赤城山の上にも赤城神社があるがここは三夜沢(みよさわ)赤城神社と言う。鬱蒼とした樹木に囲まれ、霊気を感じさせる雰囲気の神社であった。迎えの車で赤城温泉郷 滝沢温泉滝沢館に着く。渓流沿いの一軒宿で、さっそく露天風呂に入った。対岸の紅葉を眺めつつ、川の流れを聞きながらのんびりと入った。すぐ脇に源泉(24.5℃)そのままという一人しか入れない壺湯があったが冷たくてすぐ出てしまった。泉質はカルシウム・ナトリウム・マグネシウム・炭酸水素塩冷鉱泉。夕食は鯉のあらい、山菜の天ぷら、陶板焼き、野菜の煮物などで満腹。部屋でもちびちびやりながらよもやま話。そのうち横になる者も出てきて“寝よう”となった。内風呂に入っておとなしく床についた。天気の良い一日であった。

今日も快晴。大胡駅から下り終点西桐生駅まで乗る。窓の向こうに赤城の山並みがしばらく付いてきた。西桐生駅からJR両毛線の桐生駅まで歩き足利駅で降りる。

食事処を探しながら街なかを歩く。人通りは少ない。途中土産物屋を覗いた。鑁阿寺(ばんなじ)そばの“門前そばきくや本店”に入った。東門から入って国宝 鍐阿寺を参拝した。足利家の氏寺で大日如来がご本尊。足利氏館跡で広大な敷地の四方に門を設け、堀と土塁が張り巡らされていて、鎌倉時代の武家屋敷の面影を伝えているそうだ。楼門(山門)は立派だ。樹齢約600年の大銀杏を見あげる。

次に日本最古の学校 足利學校に行く。正面の“入徳門(にゅうとくもん)”をくぐって受付で“足利学校入学証”をいただく。先にすすんで“學校門”を通る。南庭園の字降松(かなふりまつ)※を見て、さらに“杏檀門(きょうだんもん)”をくぐった。そこは孔子廟である。つぎに庫裡、方丈、書院など見学した。方丈は学生の講義や学習、学校行事や接客のための座敷として使用されたとのこと。明るく開放的な雰囲気であった。街の人通りにくらべ参観者は多かった。見学後 入徳門を出たところの店で味噌饅頭とお茶で休息した。足利駅から小山駅まで行きJR宇都宮線に乗換えて大宮駅に戻った。

※字降松(かなふりまつ) 読めない字や意味の解らない言葉などを、紙に書いてこの松の枝に結びつけておくと、翌日にはふりがなや注釈がついていたことから「かなふりまつ」と呼ばれるようになったと伝えられています。(足利学校パンフレットより)