とまりぎ
2010.06.17
とまりぎ仲間で、暑気払いを兼ね御岳山のレンゲショウマ(*)を見に行った。
8月下旬の雲が低い日、5人で青梅線の御嶽駅(233m)からバス、ケーブルカーと乗り継いで御嶽山駅(831m)に着いた。すぐそばの展望台の西側斜面が大群生地で、開花時期は7月下旬から8月下旬。その期間“レンゲショウマまつり”となっており、この日も結構な賑わいだ。山道を登りながら観賞する。花びらに見えるのが、がく片で花弁は丸く白い玉筒状になっており、その先端は淡い紫色だ。ごく細い茎の真上に花がつき、だんだんと下の枝茎の先に花が付く。下向きに咲くのに加え、風ですぐ揺れるので素人には写真に撮るのがむずかしい。
ここの群生は見事なもので一見の価値が大いにあると思う。山の中でポツ、ポツと咲いているのもまたいいものである。漢字では蓮華升麻と書かれている。今回、御嶽山駅の売店の隅に一株、真っ白なレンゲショウマが咲いているのを初めて見た。3年前に来た時に、御嶽神社への参道ぞいにある食事処の庭にキレンゲショウマが咲いているというので見せてもらったが、葉も花(黄)もおもむきの異なった姿であった。
観賞したあと、表参道に出て武蔵御嶽神社(929m)を参拝。そのあと大岳山方面に向かい途中の長尾平への分岐で休憩、持参の少しのお酒とつまみを味わいながら景色も楽しんだ。
3時過ぎに御嶽駅にもどり青梅駅におりる。少々時間が早いので、昭和レトロ商品博物館に入る。木造瓦屋根の長屋風の建物で昭和時代の菓子や飲料、雑貨、文具、薬などの包装物が展示されており懐かしかった。2階は小泉八雲の「雪おんなの部屋」となっていた。そこを観ているうちに凄まじい雷雨となった。ちょうど畳の部屋だったので止むまで横になり止むのをまった。
幸い雨は早くあがり博物館を出て、駅に向かうわき道に入る。右手の向こうにポツンと赤提灯が目についた。銀嶺という看板で、覗くと7~8人が座るといっぱいになるカウンター席の小さな店だ。店はおかみさんを含めてまさしく昭和レトロの雰囲気。クサヤを目の前で焼いてもらいながら焼酎で乾杯。おでんやら青唐辛子の酢醤油付けなど料理はおいしく、気さくなおかみさんとの話もはずんだ。
後日、おかみさんに撮ってもらった記念の写真をみたら、5人の顔も昭和レトロで店に溶け込んでいた。
(*)レンゲショウマ(キンポウゲ科)
山中の樹下にはえる多年草で高さ40~60cm位。茎は直立する。葉は大型で互生、根生葉と茎葉はともに有柄。夏、茎の上部に長い花柄を分岐し、まばらな総状花序となり、径3.5cm位の淡紫色の花を下向きにつける。(以下略)
牧野日本植物図鑑(新訂学生版、北隆館)による
キレンゲショウマ ユキノシタ科