とまりぎ
2009.12.10
毎年10月に“ロングウォークちちぶ路”というハイキングがある。秩父鉄道ハイキングの会が主催で、今年で9回目を迎えた。秩父鉄道は羽生―熊谷―寄居―長瀞―秩父―三峰口間を走る単線のローカル色豊かな鉄道である。スタートはその長瀞駅で、ほぼ鉄道に沿った丘陵地を寄居駅まで歩く。27km(ロングコース)、17km(エンジョイコース)、7km(ふるさとコース)の3コースがある。
長瀞駅で受付を済ませ、まず宝登山(ほどさん)に向かう。ふもとの宝登山神社前からジグザグの道をのぼり山頂(497.1m)に出る。山頂手前には奥宮がある。山頂から階段道を急下りし一旦林道に出てから長瀞アルプスと呼ばれる山道に入る。長瀞アルプスは歩きやすくゆったりした気分になる道である。下ったところが万福寺で第1チェックポイント(CP)。ここを右に野上駅に出るのが7kmコースである。
道を左にとり、しばらく舗装された道を歩きふたたび山道を登る。登りきったところが出牛峠(じゅうしとうげ)で、舗装されたやや長い道となる。途中糠掃峠(ぬかばきとうげ)を通過する。また山道に入り不動山(ふどうやま 549.2m 三等三角点の山)を越え、杉林の急な下り坂が終わると間瀬峠(まぜとうげ)だ。そこから雑木林の登りとなって雨乞山(あまごいやま 510m)に着く。南東側に素晴らしい展望がひらける。パラグライダーの発進場でもある。雨乞山を下ると榎峠(えのきとうげ)で第2CP。ここから樋口駅に下山するのが17kmコースである。
つぎのピークが陣見山(じんみやま 531.0m 二等三角点の山)。樹林でまったく展望がない。そこから下ると大月(槻)峠(おおつきとうげ)。給水所が設けられており有り難い。ひと息いれて急登、やがて虎ヶ岡城址(とらがおかじょうし 337m)である。東屋があるがここも展望はない。木の階段を急降下すると筑坂峠(ちくさかとうげ)、さらに長い尾根道を降りきると最後のCPで、ゴールまであとひと踏ん張りといったところだ。円良田湖(つぶらたこ)を目指す。湖の堰堤上に登る石段は疲れていることもありきつい。人造湖で釣りやボート遊びができ、桜もきれいなところだ。湖畔をすこし行ってから羅漢山(らかんやま 247.0m)の北側の階段を登り頂上に出る。頂上は文殊菩薩などの石仏が祀られている。東屋もあり静かである。ここから南側に下るとふもとに少林寺がある。そのジグザグのくだり道の端には五百羅漢がさまざまな姿と表情で楽しませてくれる。しかしかなり朽ちてきており道もふくめて手入れが十分とはいえず気になるところだ。またもうひとつかまどの神、防火の神として信仰された千体荒神の板碑が林立している道もある。少林寺からは市街地などを通って寄居駅前の町役場前がゴールである。歩行時間8時間のコース。
第5回までは野上駅をスタートし牛出峠に出て、円良田湖までは同じコースを歩き、円良田湖から鐘撞堂山(かねつきどうやま 330.2m)を経てゴールの桜沢駅に出る20kmコースであった。