爺と孫世代の電子工作教室

中野 章

2006.2.7

月2回のある土曜日の昼下がり、電気通信大学同窓会館(リサージ会館)で面白くも楽しい光景が見られる。

ほぼ70才以上の爺さん世代と小学校4年生ぐらいの孫世代が寄り集まってなにやら行っている。電子工作教室である。集まっている子供たちは近隣の子達で、つまり生徒である。

教える先生はこの大学のオールド・オールドOBが主体である。

この先生達に混じって名実共に本物の先生である元学長も同じく工作準備に汗を流している。傍で見ていて只只脱帽。

今回はラジオの原点である鉱石ラジオの製作にに取り組んでいた。

 

子供の手に余るような大きさのループアンテナ木枠(これは先生達が準備しておく)に銅線を何十回も巻き付ける。鉱石〔ゲルマニューム)の受信回路を半田付けし完成。

さて出来映えは如何。子ども一人に借りて試してみた。イアホンから微かだがはっきりした放送が聞こえた。

「やったじゃん」と拍手すると、照れたような嬉しそうな顔をした。

OB先生の一人に聞くと今後「光オルゴール」や「ヘリコプター」の大作に挑戦する由。

ちなみにこの教室は大学の地域貢献の一環として行われているもので、「めだせ 平成のエジソン」がかけ声であるとのこと。