幇間外交日本

今が好き♪

2002.6.1

日米防衛協力の戦争ガイドライン法(平成11年5月成立)がなし崩しに成立し、こで当面戦争関係の法論争は小休止かという時の同時テロ報復に対する協力要請。米国の要請は、我が国政府にとっては命令にも等しい。ガイドライン法では事足りず、かと言って、国内法に抵触するのでお望みどおりには協力できませんとも言えず。結局、おおあわてで自衛隊の海外支援出動を可能にする時限立法、いわゆるテロ対策特別措置法を昨10月末に成立させ、アラビア海に補給艦・輸送艦などを派遣した。
 当初、この6月までということで派遣したものであるが、つい最近11月までに延長され、これで終わりという保証もなさそう。もっとも、時限立法は2年間有効となっているが‥‥。

また、今年2月に東京で開催された「アフガニスタン復興支援会議」の取り決めでは、各国合計の支援総額は45億ドルにのぼり、5年間に渡って拠出することになっている。もともと長期支援は予定済みのようだ。我が国はこのうち5億ドルを拠出、参加60ヶ国中のトップクラスという大盤振る舞い。こちらは復興支援名目であり、先の自衛艦派遣費用は軍事支援であるからまた別らしい。これだけ太鼓もちをしておきながら、2月に米国が発表した対テロ戦争貢献国リスト26ヶ国中に、なんと日本の名が無かったというコケにされよう。前月にブッシュ大統領が訪日、わが小泉首相が最大限のヨイショをしたばかりなのにこれっ! さすがにだまっていられず在米日本大使が抗議、先方が陳謝したという。

前回の湾岸戦争でも同じ例がある。当時、我が国は掃海部隊の派遣などで総額実に130億ドルという破格の援助をおこなったにもかかわらず、戦争終結後にクウェート政府が謝意を表明した支援国に日本が入っておらず問題になった。さらに、直近では、先ごろインドネシアから独立した東チィモールの独立記念式典で、列席した各国代表の紹介の際、我が国の紹介が無かったことが発覚。日本はこの新生国への最大の資金援助国であり、独立支援のため数百人の自衛官を平和維持軍として派遣しているのである。出席した代表が他国代表にくらべて小者であったことが理由というが、できたばかりの国にまでこれでは‥‥。

国連の分担金も加盟国が180以上あるなか、我が国1国で全予算の20%を負担すると言うからあきれる。他国のためにこれだけ自国の税金をつぎ込んで、その上当事国にまで馬鹿にされる外交とはいったいどうすればできるのだろうか。

復興支援会議を主宰できない外務大臣・鈴木某議員の干渉・機密費私物化・在外外交官の公費横領・中国瀋陽の亡命事件と続々とでてくる外務省の無能ぶり、加えて政府の盲目的米国追従を見ると、我が国の外交的地位は新興国以下。占領時のマッカーサー司令官が日本の施政者を評して、日本人の精神年齢は12歳とコメントしたが、あれ以来我々は相変わらず不老不死のこどものまま。
いいかげんに、気概のある大人の内閣と外交官があらわれて、日本にも外交能力があることを世界に示してほしいものだ。