戦争がしたいアメリカ

今が好き♪

2001.9.22

ブッシュ大統領は今回の同時テロの報復を、何が何でも戦争という形でやりたいようだ。「今世紀最初の戦争」と言っているからあきれる。この21世紀も戦争の世紀にする気なのだろうか。

規模の大きさと結果の悲惨さが前代未聞ではあっても、テロも犯罪のひとつの形態に変りはない。犯罪である以上、法律に基づいた捜査、犯人‥‥実行犯は既に死亡しているが‥‥の逮捕・裁判・処罰という手順で進み、あわせて犯罪発生の背景分析・原因究明を徹底し再発防止索を講じるというのが本筋である。犯罪者の処罰に報復・戦争という大業な手段で解決を図るものだろうか。旅客機1機あれば、たった4・5人でビルひとつ、数千人を殺せてしまうのである。組織も何もない、単なる異常者でも死ぬ気で突っ込めばできたのである。こんな場合、報復・戦争などというはずがない。

戦争にしてしまえば問答無用、敵国国民をいくら殺しても免罪だ。逮捕・裁判・処罰のステップを一足飛び、敵周辺の邪魔な人間もろとも抹殺。もちろんテロ発生の背景分析・原因究明など不要、自分に好都合だ。

テロを起こしそうな人間も、支援しそうな人間も、ついでにそばにいる人間も殺してしまえば再発しようにもできない。簡単、一発解決というわけ。こんなことがあっていいものだろうか。

本来、人を一人でも殺せば重罪であるのはあたりまえのことである。しかるに、戦争となれば無差別に殺人を犯しても無罪どころか英雄、という発想はどこから来ているのだろう。戦争という恥ずべき集団ヒステリーがいつまでたっても終わらないのは、このインチキ理論に疑いを持たないせいだ。

そこで提案したい。今後戦争という形で殺人がおこなわれたら、その戦争によって殺された全ての人々について、その人がその戦争の発端となる責任をおっていたか、あるいは死刑にされるべきであったかを調査し、もし殺されるいわれがなかったのなら、殺した犯人と命令した人物、あるいは組織を犯罪者として逮捕・裁判・処罰するという国際法を制定し、全地球に施行しよう。戦争はテロの究極の姿なのだ。