今が好き♪
1997.4.27
手前勝手、手前味噌などと他の文字と共に使われる場合もあるが、この時の手前とは自分のことを表わす。単独で用いられる場合は、一般的に、二点間の相対的位置関係を表わす。つまり、手前とは、前方にある二つの地点の内、より自分に近い方の地点を表わす。この意味では基準となる自分の位 置も含めて、三点間の位置関係と言った方が良いかもしれない。「三鷹は新宿の手前です。」という時は立川にいて言うなら正しいが、東京駅にいる人が言ったらおかしい。
近頃気になることがある。車を運転していると、電柱等に取り付けられた「××ホテル200m手前」とか「○○ゴルフクラブ100m手前左折」などいった縦看板をよく見る。要するに、通 り過ぎたので戻れと、いう事を言いたいのだと思うのだが、前方にある電柱にホテルは手前と書いたのでは位 置関係がおかしい。
これではもっと電柱(基準点)に近づきたくなってしまう。後ろからもっと手前ですというならまだ解るが、振り返って見る看板では役に立たない。ここはもっと単純に「200m後ろ」とか「100m戻る」と表現すべきだと思うが。どうだろう。
手前左折に至ってはUターンした方向で左折なのか、間違わずに来てたら左折すべきだったのか判らない。たぶん後者の意味だろうが、道を間違えた私たちはあせっている。スタート時間に間に合わないかも知れないのだ。クイズを解いてる暇はないのである。
「100m戻って右折」と書いてくれ!