今が好き♪
1999.4.1
自動車の運転です。はた迷惑を考えず、1人よがりな運転をする人が結構目につきます。ポイ捨てをはじめ、割り込み、ぴったり後ろにつく嫌がらせ、高速道路での不必要な飛ばし運転、渋滞時の路側帯走行など、よくやってます。携帯電話のながら運転も問題視されはじめました。
さすがに、プロのドライバーはいくぶんマナーが良いようですが。
近頃、トラック・バスにも進出して、女性ドライバーが増えています。彼女たちのマイカー運転での特長は、道を譲らない・邪魔物に即クラクション・優柔不断・後ろに無頓着など、若い人に多いのがスピードの出しすぎ、車間距離不保持と言ったところでしょうか。今では、バカ飛ばしをする車は減りましたが、昔、首都高や東名の開通当時はひどいものでした。自動車専用道路が珍しかったせいか、まるでサーキットのようにスピードを競い合って運転していましたから、高速を降りると汗びっしょりでした。米国でも運転しましたが左ハンドル・右側通行に慣れてしまえば日本より運転し易いぐらいです。フリーウエーで飛ばすと周りがよけてくれます。緊急な用件があって、本当に急ぐ必要がある時だけ飛ばす、と言うコンセンサスが出来ていますから、みんなが道を譲るのです。こんなルール、日本ではとても根付きそうにありません。
現在のわが国では、大方が2世か1世ドライバーです。わたしは戦中生まれですが、この年代はほとんどが1世ドライバー。明治・大正生まれの親を持ち、父親の運転で車に乗った覚えがありません。ましてや、おじいさんの運転となれば皆無に近いでしょう。つまり、歴代の家系の中ではじめて自動車を持った世代なのです。その子供、20から30歳代の人たちが2世ドライバーと言うわけです。
米国ではどうでしょう。おそらく私の世代で既に、おじいさんの運転するフォードに乗っていたはずです。1930年の米国の乗用車保有台数は2300万台、同時期の日本はわずか40万台です。我が国で保有台数が2300万台を越えたのは1980年、実に50年後のことでした。ちなみにこの時の米国は1億2000万台に達していたのです。現在、わが国の保有数は5000万台、これは米国の1954年の水準です。50年遅れといえば、ちょうど2世代違い、運転の歴史がまるで違うことがお解かりでしょう。わが国に米国並みのマナーが育つのにはまだまだ時間が必要なのです。女性に限り、あえて言わせてもらえば、大部分が急増した1世代ドライバーで、母親は運転しないか、子供と同程度の運転暦ですから、更に1世代遅れ、マナーの程度は推して知るべし、なのです。
このモータリゼーションの歴史とマナーの相関関係は開発途上国の運転ぶりをみれば明らかです。米国では運転できても、タイやインド、韓国などではとても運転する気になれません。