富山

今が好き♪

1997.12.1

昨年7月にLAN関係のシンポジウムがあって、富山市にでかけました。何年か前に魚津・金太郎温泉に行った時もそうでしたが、街を見守るかのようなあの北アルプス、立山連峰は壮観でした。時の流れが急にゆったりと感じられます。もっとも、当日は秋篠宮ご夫妻をお迎えしての植樹祭があるとかで街の方はゆったりというわけではありませんでしたが。

シンポジウムにさきだって行われたご当地の書家宮崎重美さん(昭和5年生まれ、男性)の講演は収穫でした。世界文化遺産に登録された合掌造り集落五箇 三村の昔の生活ぶり、加賀の風土、合掌造りの構造、登録後観光客が増えての苦労話等。おばあちゃん一人が覚えていた歌を西条八十とNHKが復活させたと言う、伝説の「コキリコ」節まで披露しての熱演でしばらくぶりに充実した 話が聞けました。

さて、富山駅前には路面電車が走っています。市電と呼びたいのですが、民営の富山地方鉄道です。実はこの電車に乗ってお城を見るために会の開催より 2時間ほど早く富山に着きました。駅から停留所3つほどで城址公園。こじんまりした復元天守ですが趣がありました。

もちろん近くには県庁と市役所。城下町と路面電車、似合うと思いませんか。城・路面電車・県庁。このパターン好きです。路面電車の走っている都市は結構多いのですが、城、県庁舎とのセットでは他に、岡山・広島・松山・高知・熊本など。こう書くと意外と少なく、西よりです。このなかで熊本だけが市電です。

近頃、人にも環境にもやさしい都市交通手段として路面電車が見直されはじめています。英、仏、独など欧米では早くから再評価されており、マンチェスター、グルノーブルなどで復活しています。LRT(ライト・レール・トランシット)とよばれるハイテク車両が主流で我が国でも熊本市交がドイツから輸入しました。また豊橋市では僅か600メートルではありますが国内では本当に 久しぶりに路線が延長されました。岐阜市、長崎市も延長を計画中です。19年前に廃止してしまった路面電車発祥の地京都市でも復活を望む声があがっているということです。
自動車に駆逐された路面電車ですがもう邪魔物あつかいされることはなさそうです。